企画・ネタを探す

企画・ネタを探す

決算企画は読まれない?!+αの工夫で読まれるように

読ませる決算への工夫は、ありとあらゆるやり方がある!

社内報で昔からずっと取り上げられてきたコンテンツの一つ、決算。会社で働く従業員にはぜひ知っておいてほしい社内情報です。ただ、数字ばかりだとなかなか従業員の方にも興味を持ってもらえません。今回は具体的な決算の見せ方もご紹介いたします。

 

1.決算を社内報に掲載する際の注意

1、決算とは会社の診断表(カルテ)

そもそも決算とは、読んで字のごとく「算を決する」、つまり現時点での資産や負債などを計算し、儲けがどれだけ出ているかということを把握、決定させることです。すなわち、経営状況をひと目で判別できる重要な存在です。

もし会社を人と例えるなら、決算は自分たちの体調を把握する診断表(カルテ)のようなものなのです。身体のどこが悪いのかわかってないと対処できませんよね。だからこそ、自分たちの会社が今どういう状態なのか、例えば

 

  • どの事業部が会社に対して売上や利益でどれだけ貢献しているのか
  • どの事業部が今うまくいっていなくて次の手を打つべきなのか

 

というように、決算を通じて現状を知っておくことは全従業員にとって重要です。

 

 

2、読者ターゲットを明確に

全従業員に知ってほしい決算ですが、決算はどれぐらい読まれているのでしょうか?実はマネジメント層は成果を求められる為、かなり気にして決算に目を通しています。ただ、最前線で活躍している若手社員は事業部全体での数字を求められることが非常に少なく、別途設定された数字や目標を追いかけている為、なかなか決算自体への関心を持ちにくいのが実情です。

よって、全従業員に知ってもらうという観点でいうと、今回の読者ターゲットはずばり若手です。知ってほしい層(次期マネジメント候補やエース級の若手社員)に届くような企画編集が必要になるのがこの決算企画のポイントです。

2.どう編集する?事例紹介

1、用語を解説し、自社の数値を読み解ける社員になれるサポートを

そもそも決算に関する用語を正しく理解できていないケースも多いです。

  • 売上とはなんなのか
  • 連結決算とは
  • 営業利益はどこまで含まれるのか

といった部分を解説することで、各社員が自社の決算を読めるようサポートします。
これらの知識を習得するだけで、決算に対する意識が「わからない」から「わかる!」に変わってきます。

 

2、社員を登場させることで興味を引く

決算は数字ばかりのコンテンツになっていて一般的に読みやすいものではありません。だからこそ「解説」が必要になってきます。その際に効果的なのが、知っている「社員」が解説役として登場することです。
「○○さんが解説しているのがわかりやすい。」
「経理の○○さんが決算企画で登場しているらしいよ。」
と決算そのものに興味関心がなくても、読んでもらえるきっかけになります。
もちろん、一人だけではなく「○○課から解説!」というように一つの課総出で解説コメントを入れることも決算企画に興味を持ってもらう切り口として有効です。

 

3、どの数値が重要かを解説し、読み解くポイントを明確に

決算の数字はどれに着目していいのかなかなか分かりません。
「売上は上がっているけど、利益が減っているのはなぜか?」
「そもそもなぜ売り上げが上がっているのか?」
といった疑問が出てきて、そこで読み手が止まってしまうこともしばしばあります。
この場合、すべてを伝えるのは難しいですが、“重要なコンテンツ”に限って解説することで会社の状態を理解してもらいやすくなります。決算の重要なポイントを一人ひとりの従業員に理解してもらうことで、全社的な理解促進を図ります。

 

4、同業界との比較により、数値を見える化

決算を理解するために自社の前年と比べることは多いですが、同業界で比較することも非常に有効です。
「ライバルのA社よりこれだけ売上を上げることが出来ていたんだ!」
と自社の売上に対する意識が 芽生えたり、
「B社にこれだけ差をつけられてしまった…なぜ?」
と会社の経営数字に興味を持つきっかけを提供できます。
比較を先に見てから会社の決算を見てみると、より深い理解を期待できます。

 

5、主力商品と売上を併記し、自分たちの仕事の貢献度を見える化

メーカー企業と相性がいいのが、主力商品とその売り上げを併せて見せるやり方です。自分たちが普段取り組んでいる仕事がどのように会社の売上に貢献しているのか、数字という客観的な指標で改めて確認することができます。
貢献度が数字として見えると、自社に対する帰属意識や達成感を感じることもでき、会社の数字全体に興味を持つことができます。

 

6、ポイントをクイズで紹介し、自社の数値に興味を持てる仕掛けをつくる

決算に興味を持たせる方法としてクイズは有効です。例えば、
「売上○○万円のうち、主力の6割を占めるものは?」
「この○年間で売り上げは何倍になった?」
など、数字に興味を持ってもらうようなクイズを設計することで、従業員も楽しみながら自社の数字について理解することができます。

 

7、数字の魅せ方にこだわる

決算企画で重要なのが数字の魅せ方です。表を使うのか、グラフを使うのか、数字をどう魅せるかを意識してみるだけでも決算企画は大幅に変わります。

  • 内訳を知ってほしいなら円グラフ
  • 経緯をビジュアルで理解してほしいなら棒グラフ

この二つを適切に選択するだけでも情報はより分かりやすくなります。
もちろん、全部をビジュアライズする必要はありません。自社の数字で特に知ってほしいポイントのみビジュアライズすることも、決算を理解してもらううえで有効です。

3.まとめ

決算は会社にとって非常に大事なことであり、多くの社員に理解してもらうことは会社経営においても非常に重要です。そのまま掲載してしまうと分かりにくい決算ですが、見せ方を意識するとより分かりやすいものになります。掲載方法を工夫してみてください。

一覧に戻る

社内報担当者向け基礎講座

TOPへ戻る