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SDGsを身近に感じる企画をつくろう

社内報企画として取り上げることが多いSDGs。企業によっては理念やビジョンにSDGsを絡めている企業も多くあります。事業そのものに大きく関わりをもつSDGsは、取り組み自体がビジネスチャンスにつながるものであり、社員全員が理解して一丸となって取り組むことが非常に重要になります。本記事では、まずSDGsとそれに類するESGはなにかを説明し、社内報企画ではどのように取り上げるべきか、ご紹介いたします。

きちんと理解できていますか?いまさら聞けないSDGs

まずは、SDGsとESGの意味を確認

SDGsへの取り組みは、企業イメージの向上や新たな事業機会の創出にもつながるものであり、SDGsそのものがビジネスチャンスと言えます。社員にSDGsを正しく理解してもらうことは、企業が成長するために非常に重要なことです。とはいえ、社内報担当者の皆さんの中にも、まだSDGsやESGの理解に自信がない方もいらっしゃるのではないでしょうか。まずは簡単に、言葉の意味を確認しておきましょう。

 

SDGsとは?

Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略称。「17の目標」と「169のターゲット(具体目標)」で構成されており、2030年を期限とした国際目標です。貧困や飢餓といった問題から、働きがいや経済成長、気候変動に至るまで、さまざまな社会課題が含まれています。
SDGsは企業の役割に大きな期待を寄せている点も重要な特徴です。企業の多くはこれまでにも、「CSR(企業の社会的責任)」活動を実施してきました。しかし、本業と直接関係のないボランティア活動などが主となっていた印象があります。一方のSDGsでは、ビジネスを通じて目標達成に取り組むことが重要であるとされています。いまやSDGsへの取り組みが取引先や株主から「いい会社」と評価される基準になりつつあります。

ESGとは?

環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)の頭文字をとったもの。企業の長期的な成長のためには、ESGが示す3つの観点が重要であると考えられています。特に、ESGを考慮に入れて投資する手法は「ESG投資」と呼ばれています。

SDGsと並べて紹介されることが多い言葉です。

 

 

SDGsはもはや社内報でも避けられないテーマ

昨今、SDGsは仕事だけでなく、日常でも目にするようになりました。もはや経営層や推進部門だけの活動ではなくなってきています。2030年のSDGs目標達成年まで10年を切った2020年現在、SDGs企画の重要性はますます高まっていると言えます。

 

社内報担当者にも、推進部門から「社内報を使って企業の取り組みをPRしてほしい」との相談がこの2~3年で非常に増えているようです。SDGsはもはや社内報では必須のテーマと言えます。とはいえ、理解してもらうのが難しい概念でもあるのが事実。どのように従業員に伝えていくのか、企画・編集が大事になります。

社員一人ひとりが身近に感じるために

「SDGsって経営層だけの話なのでは?」

「SDGsの単語自体はよく聞くけど、自分は関係ないはず」

 

このように考えている社員も多いのではないでしょうか。SDGsへの取り組みで企業を成長させるためには、社員一人ひとりの理解が不可欠です。身近に感じてもらい、いずれはSDGsを仕事の中で実践できるようになるよう、段階に応じた企画を行いましょう。ここでは3ステップでの企画を紹介します。

 

STEP1:意味を知らない社員に、もっと身近に感じてもらう

まずは、言葉の意味を正しく理解してもらうことからスタートです。例えばこんな切り口が挙げられます。

・SDGsとESG。この二つはどう違うの?

・CSRとの違いは?

・経営におけるSDGsの重要性は?

・推進することでどんなよいことがあるの?

 

キーワードとしては耳にするようになったけれど、意味は語れないという社員向けに、社内報でしっかりと解説をしましょう。今更聞けないキーワードの解説は重宝されるものです。

ここで重要なのが、必ずイラストを交えることです。ただでさえ非常に難しい概念で、文字ばかり羅列してしまうと、読まないですよね。まずは目を引くように、イラストを多用し、分かりやすい言葉でエッセンスを伝えましょう。

 

すぐにできる取り組みからSDGsを身近に感じよう

意味の理解と同時に、生活の身近なところで実践できることを紹介しましょう。SDGsを身近なものに感じてもらえます。例えば、「ごみを減らす」「電気をこまめに消す」などでもSDGsが実践できることを伝えましょう。国連広報センターでは、「ナマケモノにもできるアクション・ガイド」と称し、一人ひとりが実践できるSDGsを紹介しています。このツールなどを活用しながら、社員が簡単にできることから伝えましょう。

 

(参考)国連広報センター:

https://www.unic.or.jp/files/sdgs_201901.pdf

 

 

STEP2:自社の事業とSDGsとのつながりに気づいてもらう

意味について正しく理解してもらったあとは、自社のビジネスとSDGsの関わりを知ってもらいましょう。SDGsのアイコンと紐づけたデザインを用いながら、いかに自社がSDGsに貢献しているか伝えましょう。

また企業の中には、マテリアリティを策定している企業もあると思います。マテリアリティとSDGsがどのようにつながっているのか、図示するとより理解しやすくなるでしょう。

 

 

STEP3:SDGsを自分の仕事で実践するヒントを得る

自社の事業とのかかわりについて説明しても、中には「間接部門にいるから、自分の業務が直接どうつながるかが分からない」と感じる社員もいると思います。しかし、その人らがSDGsを他人事と理解してしまうと、会社が一丸となってSDGsに取り組むことができません。直接かかわりがないと感じている社員にも、自分の仕事で実践するヒントを得てもらうことが大事です。

 

事業や製品の先行事例から、取り組み方を学ぼう

すでに具体的な事業や製品として、SDGsの取り組みの成果が出ている企業も増えているのではないでしょうか。そういった自社の先行事例を紹介し、どのような意識で取り組んでいるのか、紹介しましょう。

ここで重要なのが、「深堀」することです。なぜその社会課題に取り組むのか、製品開発にあたりどのような苦労をしたのか、この事業でどのような効果が得られるのか、しっかりと記述しましょう。そうすることで、自分の仕事とどうSDGsを結びつけるか、ヒントを得ることができます。

 

議論し、さらに理解を深めよう

SDGsにつながるプロジェクトを行う社員にインタビューを実施したり、社員と社長による座談会を実施することも有効です。どのような考え方でSDGsの実践に取り組んでいるのかを伝えることで、SDGsへの理解を深めていくことができます。

すぐに使えるSDGs企画事例!

3つのステップを紹介しましたが、大事なのは段階に応じた企画を行うこと。

SDGsという言葉が新しく出たばかりでこれから社員に知ってもらう段階なのか、SDGsという言葉自体はすでに浸透していて具体的な行動を促す段階なのか…。会社の目標や社員の理解に合わせて企画を作成しましょう。

ステップごとに、すぐに使える企画事例をご紹介します!

 

STEP1:意味を知らない社員に、もっと身近に感じてもらう

【掲載内容】

・SDGsの意味をマンガで解説

(マンガの中には生活や仕事の中でのアクションに触れ、身近に感じてもらう工夫をしよう)

・すぐに実行できる取り組みを紹介

(生活や仕事の中で、今日からできるアクション項目を紹介)

 

 

STEP2:自社の事業とSDGsとのつながりに気づいてもらう

【掲載内容】

・自社の取り組みが、SDGsのどの目標に関わるかを紹介・各事業部の活動が、SDGsのどの目標に関わるかを紹介

 

 

STEP3:SDGsを自分の仕事で実践するヒントを得る

【掲載内容】

・社長座談会を実施。各事業部の社員に参加いただき、自身の仕事がSDGsにどのように貢献するのか、SDGsを達成するためにどのような会社を目指すのかを語っていただく。

おわりに

SDGsを社内報企画で取り上げるにあたり重要なのは、段階的に理解を促すことです。まずはイラストを交えてSDGsを解説することからはじめ、徐々に自社の事業とのかかわりや、製品開発などの先行事例や座談会などレベルを上げていきます。社員に自分の仕事で実践する上でのヒントを学んでもらい、実践に移してもらえるよう、理解度に沿った企画を行いましょう。

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