社内報のキソ

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2-4.校正

校正とは

校正とは簡単に言えば「制作上のミスを見つける」作業です。

 

人はミスをするものですが、多くの人が見る社内報の誤植はゼロにして送り出したいものです。校正の基礎がしっかりしていれば、総合的な作業負担も少なくなり、制作物の品質も向上します。ここでは、その重要な校正の工程について具体的にどのようにすすめるかを紹介します。

 

校正の意義

内製で行う場合、校正は、社内報の担当者様が最も時間を費やす工程であるかもしれません。原稿が修正されるたびに発生するため、膨大な量の仕事になります。しかし、校了を優先するあまり校正で手を抜いてしまうと、誤植に直結してしまいます。

社内報は影響の大きい媒体です。社員数が3000人以上の大企業ともなると、年に4回の発行でも1年間で10,000部以上が配布されます。現在の出版業界では1万部以上売れればヒット作と言われることを考えると、この数字の大きさが想像できるでしょうか。それだけ多くの人に読まれる誌面で誤植をしてしまうと、それだけ多くの人に間違った情報を与えることになります。

 

例えば、インタビューや特集で社員を紹介するとき、社員にとって全社に配られる誌面に自分が掲載されるのは名誉なこと です。しかし、もし名前が間違って掲載されていたら、逆に、軽んじられたような、残念な気持ちが後を引いてしまうでしょう。。

こうした誤植を防ぐために、しっかりとした校正の作業が必要になります。校正の基本をしっかり固め、より良い社内報作りを目指しましょう。

校正の手順

校正には様々なやり方がありますが、一般的な手順を紹介します。

 

  • 1誌面を印刷する(デザイン案や使用する原稿・写真、完成した誌面全て印刷する)
  • 2黄色マーカー、赤色のフリクションボールペンを用意する
  • 3 原稿に誤字脱字がないか、入稿された原稿と誌面上の原稿で異なる箇所がないか、黄色マーカーで全て塗りながらチェック
  • 4修正箇所の指示、不明点を赤字で記入

 


このような手順で進めてみましょう!目で追うだけでは見落としてしまいがちなので、全ての文字を黄色マーカーで塗って確認するのが大切です。

 

 

注意すべきポイント

以下は間違ったままだと特に大きな問題となる箇所です。校正する際には2重3重にチェック体制を敷き、特に重点的に確認しましょう。

 

  • 1人物名は正確か
  • 2企業名・団体名は正確か
  • 3商品名は正確か
  • 4商標登録マークを付記するか
  • 5法規上の問題点(名誉棄損や個人情報保護法違反など)
  • 6差別用語などはないか

制作会社とのコミュニケーション

制作会社に依頼して記事の制作を進める場合は、校正後の修正指示をしっかり行うことが大事になります。

 

制作会社に修正を依頼する際は文書で指示履歴を残しましょう。。校正に関わらず、口頭での指示は記憶に残りにくく、修正漏れの原因になります。言った言わないの問題になることを避けるためにも、必ず目に見える形で指示を残します。口頭で依頼した場合も必ず要点をまとめたメールを追って送るなどして誤植を防ぎましょう。

まとめ

校正は社内報を制作する上でとても重要な作業です。

人はミスをしてしまうものですが、多くの人が見る社内報はミスが絶対に許されません。しかし、校正をしっかり行えば、多重の確認で誤植のリスクを格段に軽減することができます。

校正作業の基礎を固めれば、総合的な作業の負担も少なくなり、品質の向上やスムーズな制作進行にもつながります。ぜひ、今回紹介した方法を試してみてください。

 

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