社内報のキソ

社内報のキソ

伝統のデザインを変えさせてもらえない

Q うちの社内報は固くて若手に読まれないのですが、数十年の伝統と役員の拘りがあって、簡単にデザインを変えることができません。

 

A 一度に全体をリニューアルするのは難しくても、一つ一つの企画から合意を得ながら改善していきましょう。

若い世代に読んでもらうため、ふんだんに写真を取り入れたり、漫画表現を使ったり…様々なアイディアはあるのに上層部のこだわりを突破できない。そんな悩みを持つ、熱意ある担当者様に向けて、企画の通りやすい提案の進め方を紹介します。

 

前提として、歴史のある社内報は、それだけ様々な人の想いが詰まっているものです。また、人は見慣れたものが急に変わるとストレスを感じるものです。「デザインが古いから」という抽象的な説明では反発されたら、相手のこだわりの理由を確認したうえで、それでも提案したいという具体的な理由・根拠を示しましょう。

 

STEP1. まずは、現在のデザインがつくられた背景を確認しましょう。歴代の社内報担当者から、現在の構成になっている経緯や理由をヒアリングするのが一番です。

STEP2. 自分の仮説を元にアンケート調査を実施し、読者の声を幅広く集めましょう。
STEP3. 集まった声を集約して、過去のデザインを変えたい理由や方向性を企画書にまとめましょう。
STEP4. それをもとに上司の合意を得て、社長を含む経営層に諮り、リニューアル範囲について承認を得ましょう。
STEP5. 外野から変更の理由を聞かれた場合には、その理由を誠意をもって説明しましょう。

 

また、このような場合にお勧めしたいのは、一気に全面リニューアルすることに拘るのではなく、1つのコーナーのみ、数ページのみといった部分的な改善から着手することです。時間はかかりますが、読者からの抵抗も少なく、反応を確かめながら大きな目標(若い世代に関心を持ってもらう)に向かって進むことができます。そのため、毎号の読者の反応を定点観測できる効果測定の仕組みも導入できると、なおよいでしょう。

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