印刷工程を知り、冊子の出来栄えにこだわろう

内容だけではない?印刷の重要性

冊子社内報の目的は読者である社員の方に社内の情報を伝えることです。しかし実際には作られた社内報は見逃されがち です。そこで、情報を伝えるためにはまず、社内報を手にとってもらうこと、そして開いてもらうことが第一歩になります。

 

そのためには、社内報を「立体物」 の作品としてつくりこむことが大切です。ここで皆さんに意識してほしいのが、社内報の内容だけでなく、冊子を形作る「印刷」の重要性です。

 

冊子社内報のデザインは全て紙に印刷されます。紙の種類によってデザインの雰囲気も変わりますし、手触りが異なることで冊子の開きやすさが変わり、また光沢があるかないかなどは読みやすさにも関係してきます。

つまり、印刷は、社内報の印象を左右する重要な工程なのです。手に取るのはデザインではなく、紙であることを意識しましょう。

そもそも印刷とは

社内報制作における印刷にはさまざまな工程があります。
印刷に至るまでの工程とそこから実際に納品となるまでの工程は以下になります。

 

①色校正⇒②本校了⇒③下版⇒④印刷⇒

⑤製本⇒⑥仕分け・梱包⇒⑦発送⇒⑧納品

 

続いて、各工程における作業内容を説明します。

 

  • 1色校正:印刷実物と近い色見本を確認する工程です。制作会社から持ち込まれます。
  • 2本校了:すべての紙面のデザイン・文字が完璧であれば、 制作会社に印刷承諾を出す工程です。
      • 3下版:印刷の「版」を出す工程です。 ※下版以降は印刷会社で行われます。(1日)
      • 4印刷:版を紙に押し当てて、大量の部数を一度に刷る工程です(2日)
      • 5製本:印刷した紙を切ったり、頁ごとの順番に並べたり、ホッチキスを止めたり、冊子に仕上げる工程です。(2日)
      • 6仕分け・梱包:送り先ごとに冊子を分け、発送伝票を書きます。そして冊子を包んで発送する箱にいれます。(1日)
      • 7発送:運輸会社に依頼して、指定された拠点へ運ばれます。(1~3日)
      • 8納品:最終的に手元に届きます。

     

  • ※()は一般的にかかるといわれる営業日数です。24ページ、3000部を想定

社内報のプロが教える印刷のポイント

色校正のノウハウ

色の発色を確認するために行う試し刷りを「色校正」と呼び、デザインや文字の修正が落ちついたタイミング(校了直前)で行います。

普段、パソコンのモニター画面や社内のオフィスプリンターを通して色味の確認をしているために実際の印刷色と異なる場合があります。そこで色校正紙を確認して、もともとのイメージと相違がないかを確認します。

 

色校正は色の認識トラブルを回避するための大切な工程です。

社内報は、一般消費者の目に触れる媒体ではないため、外に出る広告物ほど色調整の精度は高く求められませんが、必ずチェックが必要な部分は、トップなど重役の人物写真です。

また、普段から広告・販促物の色味をシビアに扱っている「食品」「化粧品」「ホテル」業界では、商品写真も色味にこだわることが多いです。

色校正で特に確認が必要な点は下記です。

 

  • 写真全体が暗すぎないか、明るすぎないか
  • 顔の色が不自然でないか
  • 社長や重役の人物写真
  • 商品の色味

 

〈色校正における要注意点〉
Check! 簡易色校正 は必ずしも発行誌面の発色と一致しない
簡易色校正は、安価でスケジュールの調整がしやすいため、よく印刷前の最終チェックの工程に使われますが、実際の用紙や印刷機械と異なる方法で出力しているため、発行した誌面と全く同じ発色にはなりません。

「色校正」を「本番と同じ色味で仕上がるもの」と認識されるお客様も多く、特に新規のお客様に対しては、トラブルを避けるためにも事前のご説明が必要 です。

 

Check! 特に食品メーカー、化粧品メーカー相手は要注意。B to C の製品を扱う企業は色へのこだわりが強い傾向に!

企業によっては実際の製品を送っていただき、製品と同じ色の発色になっているか確認する場合もあるほどです。

また、色の好みはお客様によって異なることもあり、必ず前号と比較しながら確認するようにしましょう。

 

紙選びのノウハウ

使用される紙には、主に下記の種類があります。印象を大きく左右する紙だからこそ、慎重に選びたいです。 社内報のコンセプトやデザインテイストにあった紙を選ぶと良いでしょう。

 

メリット デメリット
コート紙 光沢があります。写真がきれいに見えたり、デザインの見栄えがよくなったりします。

 

紙面が光ってしまうので、文字が読みづらいといわれる意見も時々あります。

 

マット紙 光沢がなく、落ち着いた印象をもった紙です。どのデザインにも合いやすく、社内報では一番利用率が高いです。

 

紙で「変わった印象」を与えることは難しいです。

 

上質紙 コピー用紙と同じ質感の紙になります。ほかの紙に比べるとざらりとした手触りがあり、「温かみ」などを演出する場合はおすすめです。

 

色校正から最も実際の色が変わりやすい紙です。また「安っぽい印象」といわれる場合もあります。

 

 

次に紙の厚さで選ぶ。

社内報の利用シーンを想定して選びましょう。

紙の厚さは、キロ(K)が単位です。一定のサイズにカットされた用紙1000枚あたりの重さで表します。

 

例えば、よくある24ページの社内報であれば、「四六判90K」という厚さの紙が採用されることが多いです。ちなみに、「四六判70K」という規定はコピー用紙と同じ厚さですので、コピー用紙より若干厚くて上部になりますね。

 

考え方は会社それぞれで、持ち歩きがしやすく気軽に読めるようにということならば、70Kやそれよりも薄くする会社もあります。一方で残して何度も読んで利用してほしい、会社案内のようなインパクトを与えたいという会社ならば110Kを選ばれる場合もあります。

 

一般的には、頁数が多ければ、ボリュームが多くなるので、それだけ薄い紙を採用します。また、表紙まわりだけを厚めにして中面はすべて表紙より薄くすることで、表紙を丈夫にし、ページをめくりやすくする工夫もあります。

 

使用する紙を変える場合は今の印刷会社から数種類の見本をもらい、実際に触りながら決めるとよいでしょう。また、「束見本」という方法もあります。同じページ数で冊子としてサンプルをもらえる会社もあるので、「束見本で」と希望してみましょう。

 

環境への配慮へのノウハウ

自然環境への配慮として印刷物を削減し、紙厚を薄く、という考え方を持つ会社もいらっしゃいます。考え方は企業それぞれなので、自社の都合に合わせて、対応していきましょう。

 

最近だと、森の町内会、里山物語、ライトスタッフ?などの紙も出てきているのでその解説も入れたい

ニッチで商流が難しいので、おすすめできず解説不要かと思います。

まとめ

社内報制作において印刷を知ることは、冊子の価値を高めコンセプトに基づき、よりよい社内報に近づけるための第一歩です。

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今回の記事を通して、社内報の内容だけでなく、印刷にもしっかりと目を向け、質の高い社内報制作につなげてくださいね。

 

 

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