社内報ってなあに?
「社内報」とは、社内広報におけるツールの1つです。社内広報のツールには、社内報の他にもイントラネット、ポスター、壁新聞など、様々なツールがあります。別名「社報」とも言います。ツールの種類に関わらず、「会社から社員・従業員に向けて発信する情報」は社内広報であり、経営にとってとても重要な役割を担っています。また、最近では企業ブランディングの一環として社内広報ツールを利用する例もあり、ますますその可能性が広がっています。
社内報には様々な形態があり、冊子、Web、ビデオなどのメディアが使用されています。その中で最も多く利用されているのが冊子形態です。また、最近ではWeb媒体の利用も急速に伸びており、紙社内報とWeb社内報の両立を図る企業が増えています。その他にもグローバルな発展が著しい業界や企業では、グローバル社内報を発行しています。単に日本国内の社内報を英訳するだけでなく、現地の情報を追加して発行しているものが多く見られます。
詳しい作りかたは、こちら →社内報ができるまで 社内報づくりのお悩み辞典
何で社内報って作るの?
社内報担当者の中には、「なぜ社内報を作るのかがわからない」という方もいらっしゃるかと思います。社内報を制作する理由は各社様々ですが、多くの企業が、社内の情報や考え方の共有、社員間のコミュニケーションの促進などを目的として社内報を制作しています。バブル崩壊後は経費削減の一環として社内報の制作を縮小する傾向にありましたが、近年は経営者の考えを社員にきちんと伝えることができるツールとして、その重要性が見直されています。
以下に代表的な例をいくつかあげてみました。ぜひ、今作っている社内報が何のためにあるのかを考える際の参考にしてみてください。
<参考例>
トップからのコミュニケーション、各部門からの連絡
- ●経営ビジョン、経営方針、経営課題を伝える
- ●新入社員、退職者、慶弔などを伝える
- ●各部門からの連絡、報告
自社らしさを受け継ぎ育てる
- ●社風や文化を受け継ぎ育む
- ●技術や知識を受け継ぎ育む
- ●想いや価値観を受け継ぎ育む
社員の「がんばり」を伝えて元気をつくる
- ●社員のモチベーションアップを図る
- ●社員間の親睦や会社との融和を図る
- ●より良い取り組みや姿勢を紹介する
社内報制作にひと工夫 社内報づくりのお悩み辞典 社内報トレンドNOW
最近の社内報ってどんな特徴があるの?
インターネットの発展は、社内報を取り巻く環境にも変化をもたらしています。
紙媒体と電子媒体の長所と短所
| 紙媒体 | 電子媒体 | ||
|---|---|---|---|
| 長所 | 短所 | 長所 | 短所 |
| ・一覧性で読みやすい ・活字への馴染み ・保存性に優れている ・家族で楽しめる ・掘り下げた企画が可能 ・経営方針を家族に 理解してもらえる |
・速報性に欠ける ・配布に手間がかかる ・編集コストが高い |
・速報性にすぐれる ・作成が容易 ・多くの人に低コストで 情報伝達可能 ・加筆修正が容易 ・リンクによる関連情報 へのアクセスが容易 |
・一覧性に欠ける ・特定の場所でしか読めない ・工場など現場では読めない ・家族に持ち帰れない ・じっくり読むことが難しい |
情報に速報性を持たせたいという理由から、Webで配信する企業が増えてきています。しかし、トップメッセージや会社の新たな取り組みなど、社員にじっくり読み込んでもらいたい内容については、紙社内報での発行を継続する場合があります。紙社内報とWeb社内報を両方発行している企業は、それぞれの情報の棲み分けに注意しながら制作を進めています。
また、日本企業のグローバル化を背景として、社内報を日英併記にしたり、翻訳版を発行する企業も増えてきています。
社内報の歴史はどうなっているの?
日本初の社内報は、明治36年に鐘淵紡績兵庫工場から発行された「兵庫の汽笛」であると言われています。この社内報はその後、「鐘紡の汽笛」と改題され、全国3万人の従業員に配布されました。創刊時の発行目的は、「引用」でした。このことから、日本初の社内報が「情報共有・職場改善」のためのツールであったことがわかります。 昭和30年代後半の高度経済成長期において、社内報は飛躍的に普及します。当時はどの企業も業績が上向いており、経営者と社員の間に意識のギャップが小さかったため、経営方針、経営課題の伝達よりも「社内の融和」をキーワードとして設定する企業が多く存在しました。また、オイルショック時には「危機感を持たせる」ことを狙った社内報が増える等、社内報は時代によって内容を変化させてきました。先に述べた社内報のWeb化やグローバル化も、時代に応じて社内報の内容が変化する一例と言えるでしょう。
社内報担当者の役割とは
社内報担当者は、社内報を制作していく過程を通して、社内でさまざまな情報を扱うことになります。経営の上層部や各部署からの情報(トップダウン)と、営業現場の情報や社員一人ひとりの思い(ボトムアップ)、この両方の情報を持っている社内報担当者は、社内の円滑なコミュニケーションに大きく寄与することのできる重要なポジションにいるといえるでしょう。ここでは、社内報担当者の役割を三つに分類してみます。
会社の考え、姿勢を伝える「スポークスマン」
社内報担当者の多くは経営トップに近い位置にいて、経営トップに顔を覚えられていたり、経営に関する社内報のページなどについて直接指示を受けたりする「スポークスマン」の立場にあります。
社員の想い、意欲を伝える「ジャーナリスト」
社内報担当者は、各拠点のイベントの取材などを通じ、さまざまな部署・職種の社員と接する機会を多く持つため、現場の社員の思いや課題などの情報に詳しい「ジャーナリスト」としての役割も担います。日頃日が当たらない社員の横顔を取材することで自社の強みを再発見したり、経営トップからの発信が現場の社員にどのように受け止められているかなど、貴重な気づきがあることもあります。
会社と社員をつないで元気にする「ドクター」
「スポークスマン」「ジャーナリスト」両方の立場から、経営トップの考えと、現場の現状を正しくとらえることができるため、冊子社内報・Web社内報・対面コミュニケーションなど各メディアを使い分けて、経営方針の浸透や社内コミュニケーションの活性化に取り組むことができます。会社と現場が同じ方向に向かって元気に進んでいくために、情報の滞りを解決する「ドクター」のような役割です。
また、日頃から人脈を大切にし、社内外に相談相手を多く持っておくことも大切です。他部門の上長や、社外の社内報セミナー、そこで知り合った他社の社内報担当者などからも、自社の会社と社員をつなぐヒントがたくさんあります。
